Thanks 2 anniversary!! 〜体育祭の王子様!?〜









パァン!





小気味よく響いたピストルの音に、各部のマネージャー達が一斉にスタートする。


神奈川でも有数の生徒数を誇る立海大では、部活の数もそれなりに多く、それに比例してマネージャーの数も多い。


とりあえずビリだけは嫌だ!絶対に嫌だ!!と、切羽詰った顔で走り出したあたしの隣、他の部のマネージャー達がぎょっとした顔で慌てて道を譲ってくれる。






なんだろう、今のあたしはそんなに悲壮な顔をしているのか。







トラック内の待機所で同じように順番を待っている部活仲間もきっと同じような顔をしていることだろう、と浮かんできた涙を拳で拭いながらひたすらコースを突っ走る。








100m程走った所で、コース内に置いてあった四ッ折の紙に辿りつくと、放送部の『 一番に指令書に辿りついたのは、男子テニス部マネージャーさんです! 』という声が響き渡り、思わず周囲を見渡すと、確かに遙か後方に見える他の部のマネージャー達。


お母さん、あたし極限の緊張状態の中で無我の境地覚えちゃいました☆とか思いながら開いたその紙切れに書いてあったのは。








 →この世で一番怖いもの

 →正直言って、出来る事ならあんまり関わりたくない人

 →馬鹿な子

 →気の毒な人