細く甲高い、悲鳴のような喘ぎ声がの口から漏れた。


絶えることなくあがる嬌声を抑える事も出来ず、ただひたすら喘ぎ続けるの両脚の間で忍足の指が淫らにうごめく。

眦に涙を浮かべて喘ぐと正反対に冷め切った表情で、忍足は彼女の中に入れた指を一層激しく動かした。















ギシギシと軋む保健室のパイプベッドの上、内側から鍵を閉めた閉ざされた空間内に独特の甘い体液の香りが充満している。




「―っひ、う…………あっ、ああ……!」





びくん、と背中をのけぞる様に跳ね上げて、一瞬だけ呼吸を止めたの体がびりびりと小さく痙攣する。

見開かれた瞳から零れ落ちた涙が頬を伝い、ぴくぴくと足先を宙に浮かした彼女を見て、忍足はが絶頂に達した事を知る。

ゆっくりと弛緩していくの四肢を見ながら長い指を引き抜くと、緩やかな刺激にすら敏感な体はぴくんと反応した。





「………………すっごい声やったなあ、サン?声、漏れてるかもしれへんで?」
「………………………………っ、あ………………あ…………」
「あんなに嫌やて言っとったのに、こない簡単にイクとは思わんかったわ」



自分、意外と淫乱やねんなあ、と、未だ呼吸の整わないを見下ろし、忍足はクツリと残酷な笑みを浮かべる。

反論する意思も言葉も封じられたまま、酸素を求めて喘ぐはなぜこんな状況に陥ったのか分からないまま、眦から新たな涙をこぼした。





◆ ◆ ◆











全ての災難は、日常に退屈してた忍足に目をつけられてしまったの不運が始まりだった。




気乗りしない授業に仮病を使って抜け出した忍足が保健室で見つけたのは、ベッドの中で無防備に眠るクラスメイトのの姿。


殆ど面識のない、名前くらいしか知らない彼女のあどけない寝顔になぜか嗜虐心が湧いて、保健講師がいないのを幸いに、事は始まった。





静かな寝息を立てるに気づかれないよう服を脱がし、両腕をネクタイで拘束した所で声をかけると寝起きの戸惑ったような表情が一気に恐怖へと変化した。










◆ ◆ ◆









「……っ、おした、り……くん、おねが………っ……もう、やめ…………っ」




ようやく整ってきた呼吸で、途切れ途切れながらもどうにか言葉を発したを、忍足はにこりと酷薄な笑みで見やる。

たった今まで動かしていた指をぺろりと軽く舐め、ひくひくとうごめくの秘部を見つめて彼はひどく優しい声音で囁く。











「まだ終わりにするには早すぎるやろ。俺まだ入れてもないねんで?」










それとも口でしてくれるん?と続けられた言葉に、表情を抜け落としては新たな涙をこぼす。


カチャカチャとベルトを外して自分のモノを取り出した忍足に、は拘束された上肢を必死で動かし抵抗を試みる。



「っや、忍足くん、お願いほどいて……!」
「聞こえへんなあ」
「ひ……っ、お願い、だから……入れ……っ!」




ないで、と続けようとしたの声は言葉にならず、ずぶりと躊躇う事なく入ってきた忍足のモノに保健室に再び嬌声がみちる。

ぬちゃぬちゃと卑猥な音があがって、けれどそれもすぐにの声に宙へとかき消える。

拒否する言葉を遮られ、いきなり貫かれたは挿入の衝撃に耐えながら、必死に抵抗の言葉を吐く。



「っ、ひあっ!あああっ、ああっ………嫌、抜い……っ!!」
「…………『抜いて』?」
「っん!!――――っ!!あーっ!!」



の言葉に合わせて、一度深く射し込んだそれをゆっくりと抜き、それからまた深くえぐるように忍足は突き射す。

逃げようと体をひねるの腰をがっしりと押さえ込んで、忍足は容赦なく深い律動を繰り返す。





「ああっ、あ、んああっ、ああんっあんっ!」
「―っ、はっ、意外と気持ちいいやん。中、締めつけてくるわ」
「んっ、ああっ、いやあっ、あんっ!」




忍足に貫かれ喘ぎながらも、いやいやと頭を振るに彼はひどく満足そうな笑みを浮かべる。

もっと泣いて暴れてみせてや、と、耳元で囁かれ、強張ったの瞳から新しい涙が溢れて頬を汚す。


加減するという言葉を知らないように滅茶苦茶にを抱きながら、忍足は結合部の上、ぷっくりと充血した突起をくちゅりと摘む。



「―っ!!!あ、ああっ!や、そこ……っ!」
「ここ?」
「ひぃんっ!や、ひああっ!!!」


ぷちゅりと音を立てて忍足が突起をつぶすと、これまでにないほど高い声でが喘ぐ。

ぐちゅぐちゅと淫らな音を立てる結合部から新たな愛液が溢れ出し、の涙と共にシーツを汚す。



「―っ、もうこのベッド、使われへん、なあ……っ。保健のセンセイへの言い訳、ちゃんと、考えといてな……っ?」
「うあっ、いや………っあ、あっ!―んああっ!」






角度を変えて深くえぐって来る忍足のモノに、絶頂の波が押し寄せてきてはいっそう激しくあえぐ。

意思とは正反対にぐじゅぐじゅと淫らな液を垂らし続けるそこから、びりびりと甘い痺れが走り出す。




「ふあっ、やあっ、忍足く……っ!抜い……っ!あっ、あっ、もう………っ!」
「っ、もうイキそうなん?1人だけ気持ちよくなるんはナシやで」
「いやっ、もうお願………っ!抜いて、やめてぇっ!!」



理性と快楽の狭間で泣きながら叫ぶの腰をがっちり掴んで、忍足は一気に律動を早くする。

既に限界の近かったにその刺激は強すぎたらしく、びくびくと足先が宙に舞い、全身にびくんと緊張が走る。






「―あっ!!!………………………………………………か……っは………」
「―っ、ふっ……!」
「っぁ…………………」





ひときわ大きな声をあげた後呼吸を止めて全身を震わせたに、忍足も数拍遅れて絶頂に達する。

きゅう、と締め付けてきた柔らかい膣内に思い切り精を吐き出して、乱れた息を整えながらゆっくりと忍足は肉棒を引き抜く。


どろりと濃い白濁液がの膣内から垂れ落ち、ぐちゃぐちゃになったシーツの上に新たな染みを描く。




「……………………っはあ………」
「………………………っあ…………………う…………」
「……………はは、凄い有様やなあ、サン………?」



わずかに汗で貼りついた前髪をかきあげ、満足したような笑みを浮かべながら、忍足はを拘束していたネクタイをしゅるりと解く。

鬱血して薄いアザになっている手首を動かす事すら出来ず、ぐったりと弛緩しきったの耳元で「まだこれで終わりやないで?」と忍足は囁いてみせる。

視線だけ横へ動かし、懸命に許しを請うの瞳を完璧に無視して、忍足は初めにしていたように指先を秘部へつぷりと挿入する。


絶え間なく与え続けられる快楽に、再び絶叫のようなの嬌声があがる。




残酷な彼の退屈しのぎは、まだまだ始まったばかり。