「あ」
「げ」
日曜日、訪れた彼氏の部屋には。
< 彼の部屋には御用心 >
Act.2 千石清純
「…ねえ千石くん、この数々のエロ本&DVDはなんなんですか?」
「え、ええっと…あの、その、ねえ?」
「ねえ?じゃねーよ、アーン?今すぐ50字以上100字以内で説明しな!!」
「ええええええええッ!!」
バン、と叩きつける様に取り出したその品に、清純がだらだらと冷や汗を流す。
いや、あたしだって分かってますよ?
清純だって男だし、そりゃー出すもん出さなきゃ体に悪いだろうし。
やりたい盛りなのは分かる。男は上半身と下半身、違うイキモノだってのも分かってる。
でも、いくらなんでもさあ…。
「………この数はありえないでしょ………」
「す、すいません…………」
「…いや、そんな素直に謝られてもさあ………」
はあ、とため息をつけば、申し訳なさそうにうな垂れる。
テニスしてる時はあんなにカッコイイのに、現実を見ればこの有様。
…………まあ、付き合って半年、キス止まりにしてたあたしも悪いかもしれないけれど。
「…『悩殺!美人団地妻〜淫らな午後〜』………人妻かよ、ケッ」
「え、ちょ、ちゃん!?」
「こっちは…『放課後のいけない授業―先生が教えてあげる―』…これは、『制服エッチ〜、17歳の夏〜』…へ〜…こんなんでヌイてんですか。フーン」
「お、女の子がヌクとか言っちゃダメだって!!」
タイトルを読み上げるあたしから、DVDを取り上げようと清純が真っ赤な顔で手を伸ばすのを、軽い蹴りをくらわせて阻止する。
腹部にモロに入ったキックに、清純がうめき声を上げるのを見ながら、どーせなら急所蹴ってやればよかった、と思いながらDVDを叩きつける。
「ったく、あたしっていう彼女がいるのに、こんな女オカズにしやがって!!」
「ご、ごめんなさ…ッごはぁッ!!」
「人妻!?放課後エッチ!!?清純なんか、一生と制服エッチでもしてろ!!」
「そ、そんなちゃ…っ!!うごぐはぁっ!!」
「あたしだってあたしだって、清純としたいんだからね!!」
「え」
はずみで言ってしまった言葉に、呻いていた清純がピタリと動きを止めてこちらを見る。
なんですか、その信じられない様な顔。
「…………そりゃー初めてだし…怖いってのもあるけどさ……清純の事、好きなんだから。したいって、ちゃんと思ってるんだから」
「ちゃん…………」
「………なのにさ、あんたはあたしより人妻を選ぶのね!?との制服エッチを選ぶのね!?」
「え、えええええ選ばない!!もう二度としない!!人妻ももしないから!」
「嘘をつくなああああああ!!」
床に転がった清純に、更に深い蹴りをくらわせれば、不意に足首をつかまれ勢いよく尻餅をつく。
何すんのよ、とわめこうとした口は、一瞬にして塞がれて。
「一生、ちゃんとしかしないから」
ちょん、と鼻の頭にも素早いキスを落として、「いくらでも待つけど、出来れば早くね」と言う清純に。
どれだけ待てるか、せいぜい焦らして待たせてやる、と思いながらキスをする。
ただ抱き合ってるこの瞬間でさえ、愛しいから。
もう少し我慢してね、ダーリン?
〜その後〜
清純 「………あ、ちょっとヤバイかも」
「は?」
清純 「もー限界。俺、たっちゃっ「殺すぞ貴様」
………その次の日、千石清純が全身打撲で瀕死の重態に陥ってるという噂が流れたとか。
〜へぼへぼ管理人の謝罪〜
お、おおおおおおお待たせしましたああああシリーズ第2弾んん!!(誰も待ってないよ)
千石は絶対エロ本いっぱい持ってると思う(偏見)
でもそんな感じするでしょさん!?するよねさん!!!
第3弾は誰にしましょ……ど、どなたかリ、リリリリリクエスト…など…あったらなら…!!(コソコソ)